接合：ろう付/拡散接合/溶接
Bonding ：Brazing/Diffusion Bonding/Welding
ろう付とは？
ろう付とは、接合する材料より融点の低い金属を用いて、ろう材の融点まで加熱して接合する方法。
接合する時の雰囲気は、真空中、水素ガス、アルゴンガスなどの雰囲気中で行います。精密部品、積層構造体、複雑形状品などの製作が可能です。
ろう付で
できること
母材の機械的特性の低下を抑制
溶接とは異なり母材を溶融させないため、熱影響等による機械的特性の低下を抑えることが可能です。
材料の適応性
溶接では、接合できない組み合わせの接合が可能です。
（ex金属とセラミックス）
フラックスが不要
真空炉や雰囲気炉では、酸化やその他の不純物の影響を抑えるために制御された環境（真空または特定のガス雰囲気）で処理が行われます。これにより、接合部の品質が向上し、ろう材がきれいに流れるため、接合の強度と美しさが増します。
大規模な生産に適している
真空炉や雰囲気炉は、大量の部品を一度にろう付することができるため、大量生産に適しています。また同時に多数の部品を一貫した品質で接合でき、生産効率が向上します。
工数削減
ろう付後は後加工がほぼ不要なので工数を削減できます。
（溶接はビードの凸部を削る必要がある）
歪みの低減
母材全体を均一に加熱・冷却するため局所的に加熱・冷却される溶接と比較して歪みを大幅に抑制できます。
ホットプレス（拡散接合）とは？
ホットプレスとは、対象製品に圧力と熱をかけ、接合や焼結、成形などを行う装置です。
ホットプレス設備は接合型や焼結型など様々な仕様があり、用途によって設備を選定する必要があります。
ホットプレス（拡散接合）で
実現できること
高品質な接合が可能
拡散接合は、高温および高圧の条件下で行われるため、原子レベルでの材料同士の拡散が行われます。これにより、材料同士が密着して一体化し、高品質な接合が実現されます。
接合部の強度と耐久性が高い
拡散接合によって形成される接合部は、原子間の拡散により強固に結合されます。適用する母材や接合前の表面状態等によっては非常に高い強度と耐久性が得られ、高負荷や厳しい環境下でも安定した性能を発揮します。
複雑な形状の部品や材料の接合が可能
拡散接合は接合面全面を密着させ接合するため、内部に複雑な流路を持つ製品や中空構造の部品などの接合にも適しています。これにより、精密部品や積層構造体など、様々な形状の材料を接合することができます。
幅広い材料に適用可能
溶接では接合が困難な異種金属同士や金属とセラミックスの接合が可能となります。
異種材料の接合や複合材料の製造など幅広い分野に適用可能となります。
金属技研の接合が選ばれる理由
経験×技術力 = 実績
- 社内だけでなく国内外も合わせ、数千件の接合データベースを保有
- 高品質が要求される原子力、宇宙・航空、電子機器分野での豊富な処理実績
- 接合前のシミュレーションが可能であり、形状および構造変化の状態を処理前に把握、それを製品の製作に適応
- 応力解析、熱伝導などの事前の解析、接合面の分析、観察および接合品の常温から高温の強度確認に対応可能
高品質
- 接合後の品質保証体制の確立（ヘリウムリーク試験による漏れ試験、UT試験による接合状態、組織観察、強度試験など）
- 設備管理、温度管理および特殊工程の維持管理と万全の品質保証体制
- Nadcap（国際特殊工程相互認証制度）を滋賀工場と姫路工場、中国現地法人の坂上金属技研（蘇州）有限公司にて認証取得
- 金属熱処理技能士取得者1級7名、2級94名、計101名（2022年2月末現在）
国内有数の保有設備
- 最大2,000mm角の真空炉および最大1,200×2,200mmの真空ホットプレス装置を保有し、他社では困難な大面積・大型部品の接合が可能。特に大面積の接合では、接合部品の全体に均一に荷重をかけられる装置を保有
ろう付/拡散接合加工例
アルミ合金製冷却プレート（ろう付）
光学用機器SUSのNiろう付
導波管SUSとCuのAgろう付
中空構造のTi拡散部品
熱交換器プレート
Ni合金の拡散接合（拡散接合）
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溶接とは？
2個以上の部材の接合部に、熱または圧力もしくはその両者を加え、必要があれば適当な溶加材を加えて、部材を接合する方法です。
溶接で
実現できること
高強度な接合が可能
部材同士が一体化するため、非常に強固な接合が実現できます。
このため、高い強度が求められる構造物や機械部品の製造に広く利用されています。
多様な材料の接合が可能
溶接は、様々な溶接方法があり異なる種類の金属材料の接合も可能です。
大きな部材の接合が可能
大きな部材や厚板などの接合にも適しています。溶接プロセスによって、部材全体に均一な接合が行われ、強度や耐久性の高い製品を製造することができます。
継ぎ目がなくなる
溶接によって部材同士が一体化するため、継ぎ目がなくなります。これにより、部材の強度や耐久性が向上し、密閉性や防水性が高まることがあります。
自動化・ロボット化が可能
溶接プロセスは、自動化やロボット化が比較的容易な工法です。特に自動溶接やロボット溶接は、高い生産性と品質の確保が期待できるため、大量生産や定型的な部品の製造に適しています。
金属技研で対応可能な溶接
設備
レーザー溶接機
TIG 溶接機
溶接加工例
Tig溶接
