HIP
Hot Isostatic Pressing
HIPとは?
HIP(Hot Isostatic Pressing:熱間等方圧加圧)とは、高温・高圧(ガス圧)にて処理材料を加圧加工する技術です。
金属技研は1984年の初号機導入以来、順調にHIP装置台数を増やしており、現在では世界最大級のGiga-HIP装置を含む20台以上を国内外に有しています。豊富な設備スペック、サイズラインナップを活かし、HIP装置と熱処理、機械加工等のコア技術を組み合わせたトータルサービスを提供しています。
HIP製品の海底配管実用化への挑戦
ニアネットシェイプ技術の紹介
HIPで実現できること
粉体の加圧焼結
- 鋳造での製造が困難な高融点金属の焼結
- 高純度かつ高密度の焼結
- 製品形状に近い、ニアネット形状での製造
- 新素材、複合材料、合金系材料の製造
- リサイクル紛体を使用した粉末焼結
-
大型の粉末焼結体の製造
(HIP装置設備一覧:ワーキングゾーンを超えないサイズでの製造となります。詳細はお問い合わせください。)
焼結品、鋳造品の高密度化・内部欠陥除去による
機械特性向上
- セラミックスなどの焼結品の残留空孔除去、緻密化
- タービンブレードなど、精密鋳造品の内部欠陥除去
- 鋳造品のクリープ破断寿命回復
同種・異種材料の拡散接合
- 溶接、ろう付が適用困難な異種金属の接合(アルミ+ステンレス、銅+ステンレスなど)
- 三次元構造品および接合に必要な面積を接合する部品の製造
- ホットプレスやろう付では困難な三次元的な接合(内部流路、ライニングなど)
- 大きな荷重が必要となる、大面積の接合
- 必要な部分だけに目的に合う粉末材料を接合
- 粉末と金属ブロック材の接合
- 非金属と金属の接合
適用分野・適用材料
適用分野
- 航空・宇宙
- 半導体製造装置
- 電子材料
- エネルギー機器
- 加速器機器
- 自動車関連
- 医療機器
- 電子機器
- エネルギー機器
- 化学機器関連 など
適用材料
- 電子材料
- 磁性材料
- 高融点材料
- 耐熱材料
- 耐食材料
- 超硬合金
- ステンレス鋼
- チタン合金
- チタン合金
- アルミ合金
- 銅合金/鉄合金
- セラミックス
- 非晶質材
- 樹脂 など
母材とのライニングにより、組合せは多岐にわたります。
金属技研のHIPが選ばれる理由
HIP装置のバリエーションは、20台以上
- 大小さまざまなHIP装置を国内外で20台以上保有
- 世界最大のHIP装置「Giga-HIP」で、大型形状品や大量生産品に対応可能
- 少量ロット・小型生産品から大量ロット・大型生産品に合わせた処理に対応可能
- 対応温度は、最大2,000℃、対応圧力は、最大196MPa
世界最大HIP装置【Giga-HIP】(姫路工場)
Φ2,050×4,200Hmm
国内最大HIP装置【Mega-HIP】
(群馬工場) φ1,100×2,100Hmm
国内最長HIP装置(茨城工場)
φ800×3,700Hmm
経験×技術力
- 同種材料から異種材料まで接合可能。
豊富な経験と幅広い実績があります。 - データベースに基づく技術の蓄積
- HIP処理前後の前処理、後処理の製造工程の確立
ISOに基づいた品質管理
※ISOとは? ISOとは、国際標準化機構(International Organization for Standardization)の略称であり、この組織が定めた規格を「ISO規格」と呼びます。
- 航空宇宙産業に関連する品質認証を取得
- 医療機器製造に関連する品質認証を取得
- HIP処理後の品質保証体制の確立
一社体制での一貫製作
- 材料調達、カプセルの設計から仕上げ加工まで一貫製作が可能
- 航空機産業の課題でもある「のこぎり発注」を解消、コスト削減と品質向上に貢献