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超塑性成形(SPF)のよくある質問

 

本Q&Aはウェビナー開催時に回答したものです。条件によっては対応可否も変わりますので、詳しくは こちら よりお問合せください。



費用

少量の試作を行う場合、簡易型にするなどで費用削減ができるのでしょうか?

コスト低減できる方法を検討してお伝えします。
ただ簡易型対応はしづらいため、少量だと割高になってしまいます。
例えば、A5083材の試作を製作したい場合、試作形状によりますが金型材料を鍛造材から鋳造型にすると比較的安価になります。
ただし金型表面に「す」が出る場合があります。そこを溶接で埋めれば、少量生産には耐えるかと思います。

金型費のイメージを教えてください。

金型材料や形状などにもよります。
500×200mm高さだと鉄系金型200~300万円くらい、SUS系だと500~600万円くらいです。
金型自体の加工費も込みの価格です。

アルゴンは高価なので窒素に代替可能ですか?

可能です。ただし、チタン合金など超塑性温度域で窒化など窒素と反応する材質には注意が必要です。

プロセス

金型を成形温度にして、加工後の金型の変形はどの程度ありますか?

できるだけ変形を抑えるよう設計、材料選定を行いますが、百分台~千分台くらいの変形は発生します。
従って、金型の変形が進み、製品の公差から外れた場合、その金型の表面を機械加工すれば再利用可能です。
機械加工が出来ない形状であれば金型の寿命となります。

ワレや欠けは生じませんか?

割れる場合はありますが、欠けは生じません。
超塑性温度域があるので、温度が高すぎると割れが生じてしまいます。
一方で低すぎる温度だと材料剛性が勝ち、膨らみません。

成形による肉厚変化の予測はできますか?

事前のシュミレーションによって予測は可能です。シュミレーションのみの受託も承ります。

お鍋の底に凹凸があるタイプの金型で成形すると製品の板厚のは厚い部分と薄い部分にどのくらい差が出ますか?

凹凸の形状にもよりますが、場所による板厚の差は大きくありません。せいぜい0.1mmくらいです。

部分ごとに異なる肉厚になるように成形することは可能ですか?

可能です。成形前の材料に板厚加工を施す方法があります。解析シュミレーションを行います。

よく航空宇宙機器の成形に用いられると聞くのですが、超塑性成形を用いるメリットは何ですか?

軽くて強度が必要な箇所に使用されます。
超塑性成形のメリットでもある一体成形を利用し、溶接箇所やボルト留めの箇所減らすことが可能です。
これにより振動強度が向上し同時に飛行安全(率)も向上します。軽量化にも有効です。
製造面では製作工数が少なることによるヒューマンエラーの削減も出来ます。

具体的な適用事例を教えてください。

タイヤカバーや、車体カバー、鉄道の車体等、身の回りの様々な場所に使われています。

金型を使わず球状に膨らませることはできますか?

弊社では経験がありません。半球状なら可能です。

樹脂の圧空成形やブロー成形でできる形状はほぼ実現可能と考えて良いでしょうか

形状によります。最少Rが板厚の約3倍Rが限界となりますので、Rが小さければ樹脂で作る方が向いています。
※R・・カーブ(円)の半径を表す表記

加工前後の材料強度は?最大強度は下がると思いますが、どのくらいでしょうか?

成形時間にもよりますが、最大強度は2ー3割程度下がります。

材料

超塑性成形に向く向かない材料の判断基準は何ですか?

伸びやすい材料かどうかです。伸ばすとちぎれてしまうような材料だと難しいです。
材料構成などを確認し、この工法に向いている材料かどうかを検討します。
試験片に高温引張試験を行い、材料の応力を算出、歪速度感受性指数が0.3ー0.8mm程度あれば超塑性現象が発現していると判断しています。

板厚の制約はどうなっていますか?

約2.5T~3Tです。材料や、どのくらい曲げるか等、条件によっても異なります。また設備のプレス能力、ガス圧力能力の限界によっても制限があります。

薄板しか成型出来ないと思いますが、何mmが限界ですか?

約2.5T~3Tです。材料や、どのくらい曲げるか等、条件によっても異なります。また設備のプレス能力、ガス圧力能力の限界によっても制限があります。

成形できる板厚の制約を教えてください。インコネル718ではどうでしょう?

インコネル718ですと、2Tくらいでしょうか。板厚の制約は、設備のプレス能力、ガス圧力能力の限界によっても制限があります。

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