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よくある質問(接合)

 

本Q&Aはウェビナー開催時に回答したものです。条件によっては対応可否も変わりますので、詳しくは こちら よりお問合せください。



技術

HIP、ホットプレスによる拡散接合に向いている金属は何ですか?

銅、アルミ、SUS,ステンレススチール、チタン、タンタル、ニオブ、銅合金、アルミ合金など。一般金属であれば基本的に問題ありません。ただし、組み合わせによっては相性があるので、ぜひお問い合わせください。

HIP、ホットプレスによる拡散接合の接合精度はどうなっていますか?

部品加工精度、接合条件等が適当な場合、ホットプレスでは99%、HIPでは100%接合されます。

拡散接合に必要な面粗度はどのくらいですか?

形状や接合条件によりますが、一般論として、SUS304であれば接合面の面粗度はRa3.2程度が必要となります。

接合界面の接合強度はどのくらいになりますか?
拡散接合の寸法変化はありますか?

拡散接合界面の接合強度は接合素材の組合せによって異なります。例えば、SUS304とC1020の組合せであれば、C1020の母材よりも接合面強度が高くなります。
拡散接合は接合したい材料同士の距離をゼロにする必要があるため、クリアランス分の寸法変化は必ず起きます。 

同種金属で接合強度は母材強度の何%落ちるのでしょうか?

接合条件によります。最も良好な接合の場合、接合部強度は母材強度と同等です。

異材接合で接合しやすい金属の見分け方はありますでしょうか?

二次元状態図でお互いに固溶限界が大きい組み合わせは、拡散接合が容易です。

異種接合で相性の悪い組み合わせはありますでしょうか?

膨張係数や融点が大きく違うものはあまり合わないです。

異種金属の接合強度を上げる際、温度と圧力どちらの方が与える影響が大きいでしょうか?

温度の影響が大きいです。

異種接合において、溶接などのように金属間化合物は生成されるのでしょうか?

金属成分によって金属間化合物を作りやすいものがあります。金属間化合物が沢山できると、そこで破断してしまうので、金属間化合物ができにくいような組み合わせにする必要があり、それがノウハウとなります。

HIP時に製品とカプセルが直に接する場合、カプセルごと接合されてしまわないのですか?

カプセルとも接合されてしまうので、機械加工でカプセルを除去する必要があります。

HIP処理後の界面の状態はどうなっていますか?

互いの金属の原子同士が混ざり合っていますので、その層は非常に薄く1ミクロンくらいです。

HIPに使用するカプセルは再利用可能なのでしょうか?

1つのカプセルは1回ずつの使用となります。

カプセルの材質は何でしょうか?

鉄系、ステンレス系など、溶接性が良好な金属が一般的です

欠陥除去のためのHIPの場合もカプセルは必要でしょうか?

外部に露出していない欠陥(内部欠陥)ではキャニング(カプセル化)の必要はありません。バルク材のままHIPが可能です。

コバルトクロム合金とチタン合金の拡散接合した実績はありますか?

純チタンと純銅はあります。

アルミ同士、銅同士をろう付以外の方法で接合できますか?

拡散接合が有効です。 ただし、同種材は拡散しにくい場合があるため、詳細は検討が必要です。

金属とセラミックスは接合できるのでしょうか?

接合部の形状にもよりますが、金属とセラミックスならろう付をおすすめします。金属技研でも金属とアルミナのろう付けなどを行っています。今現状、HIPではそのような確立した実績はありません。

アルミナと金属の接合(ろう付)や脆性素材同士の接合はできるのでしょうか?

継ぎ手形状によりますが、アルミナと金属の接合(ろう付)は可能です。脆性材の拡散接合も十分な拡散が発生すれば可能ですが、カプセル材との膨張係数が異なるなどの影響で、HIP後に割れることが多いです。

セラミックス同士の接合が難しいのはなぜでしょうか?

セラミックス同士をHIPで接合する場合も、キャニング(カプセル化)が必要ですがセラミックスが拡散する温度に耐えられるカプセルを製作するのが困難なためです。

SUSとTiは通常溶接では接合できないですが、HIPでは接合可能なのでしょうか?

接合可能です。ただし、チタンの場合は色々条件があります。詳しくはお問い合わせください。

ミルフィーユ状の製品を作ることは可能でしょうか?

HIPを使用する場合、キャニング(カプセリング)が出来れば可能ですが、一般的に多層構造の接合は、ホットプレス(垂直加圧)での拡散接合をご提案しております。下記リンク先の情報もご参照ください。
https://www.kinzoku.co.jp/core_technology/sintering.html

アルミ7000系はHIP接合は不向きなのでしょうか?

強度のある金属を拡散接合(HIP、ホットプレス)でゆっくり冷やしてしまうので、焼きなましの状態になってしまいます。

ホットプレスによる拡散接合を行う際、治具としてカーボンを使用しますが、製品とカーボン治具が接触して反応(固着等)は起きませんか?

製品にカーボンが固着したり、着色する場合があります。接合後に仕上加工工程を入れることをお薦めしています。

拡散接合後は内部応力は発生しないのでしょうか。

発生します。 ただし、接合の冷却速度が緩やかなので、概ね応力解放されます。

HIP時のガスによる加圧はどのようにしますか?

外部に高圧のコンプレッサーがついていますので、そちらで加圧をします。

拡散接合の処理を行うことで、金属の再結晶化が進むことはあるでしょうか?

再結晶温度より高温で拡散接合を行うと、再結晶化が起こります。再結晶化を起こすべきかは製品が目的とする機械特性(強度/粘度)によりますので、詳細はお問い合わせください。

製品内部に空間を作り、HIP装置で拡散接合を行うと空間は残りますか?

焼結品・鋳造品の内部欠陥除去と同様、空間は潰れて、残りません。
中空構造を設ける場合は、ホットプレスによる拡散接合をお薦め致します。
下記リンク先の情報を合わせてご参照ください。
https://www.kinzoku.co.jp/core_technology/hip.html
https://www.kinzoku.co.jp/core_technology/sintering.html
https://www.kinzoku.co.jp/media/2017/09/11/5

費用

ホットプレスとHIPの費用感はどのような感じでしょうか?

HIPはカプセル製作、カプセル内の水分飛ばし(ベーキング)という追加工程が必要なので、ホットプレスで出来るものをHIPにすると割高になる傾向があります。

コストを抑えて面接合をすることはできますか?

要求品質に対して、コスト面で最適な接合方法を提案します。

設備

ホットプレスは何台ありますか?

9台保有しております。処理品のサイズ、温度、圧力に合わせて最適な設備をご提案致します。
詳細はこちらの資料をご確認下さい。
https://www.kinzoku.co.jp/request_form.html

粉末材料の加圧焼結で、対応可能なサイズ径はどれくらいまででしょうか?

姫路工場にあるGiga-HIP(装置名)だとφ1900くらいまで可能です。

品質

拡散接合やHIP処理した際の接合面の評価や検査などは、どのように行いますか?

漏れ検査(Heリーク試験)や引張試験を行います。 

量産化となった場合、どのような保証になりますか?

量産時はプロセス管理(処理工程の保証)となります。

熱処理時の温度管理はヒートパターンで行っているのでしょうか?

炉内に熱電対を付けて温度制御しています。ご要望があれば実製品に熱電対を付けての実体温度制御も可能です。

HIP処理できたかどうかは断面観察で確認するしかないのでしょうか?

X線検査や、超音波探傷試験で、確認することができます。

Arの純度管理はどうしていますか?

使用しているアルゴンガスの純度を定期的に測定しています。